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週次の所得補償が減る案件の多くは、症状が急に軽くなったからではなく、保険会社が就労能力決定(WCD)を出したことがきっかけです。重要なのは、医学的・職業的な根拠が防御可能か、支払計算が正しいか、持続して働ける能力を過大評価していないか、低い PIAWE が減額効果をさらに強めていないかを確認することです。
このページは一般情報であり、法律助言ではありません。ご自身の請求、証拠、期限、保険会社の決定について個別の助言を受けてください。
先に確認すべき重要事項
- 就労能力決定(WCD)は週次の所得補償と復職要求に直結しやすい。
- 診断名だけでなく、何がどこまでできないかという機能制限の記載が重要。
- PIAWE(受傷前平均週収入)が低く算定されると、就労能力争点の不利益がさらに拡大しやすい。
- 復職失敗や症状のぶり返しは、時系列で残しておく必要がある。
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就労能力決定に含まれる判断
| 就労能力決定に含まれるもの | この定義に含まれないもの |
|---|---|
| 就業可能性。現在の就労能力があるかどうかを含みます。 | 週次の所得補償その他の補償に対する責任を争う判断。 |
| 適切な雇用と、その雇用で得られると判断された収入額。 | 治療、サービス、支援その他の医療関連補償についての判断。 |
| 就労によってさらに負傷する危険があるかどうか。 | 同じ通知に記載されていても、法的性質が異なる争い。 |
| 現在の週収と、section 43 に列挙された判断に基づく週次の所得補償への影響。 | 2026年7月1日以後の PIAWE 決定。section 44BA に基づく別個の再検討・PIC手続があります。 |
争点ごとに確認する証拠
| 決定上の争点 | 確認すべき証拠 |
|---|---|
| 就業可能性と現在の就労能力 | 就労能力証明書、治療医の報告、1週間を通じた実際の機能、復職の試み、薬の影響。 |
| 適切な雇用 | section 32A の要素。就労不能の程度、医学情報、年齢、教育、技能、職歴、復職計画、リハビリ資料を含みます。 |
| 収入を得る能力 | 想定労働時間、賃金率、職業評価資料、現在の収入、用いられた計算。 |
| 現在の週収 | 受傷後の給与明細、実際の総収入、適切な雇用の前提、保険会社の計算表。 |
| 別個の PIAWE 決定 | 受傷前の給与資料、残業・手当、同時期の別の雇用、関連収入期間、PIAWE計算表。 |
| さらなる負傷の危険 | 提案された仕事と指摘された危険を具体的に検討した医学意見。 |
結論先出し(クイック判定):WCD通知後に最初にやること
保険会社が就労能力決定(WCD)で週次の所得補償を減額・停止しても、直ちに確定ではありません。これは再検討可能な判断であり、根拠を分解して修正できます。
初動は3点です。①理由書・想定職務・収入モデルを文書で確保、②主治医証拠を『できる/できない/何時間持続可能か』まで具体化、③週次の所得補償とPIAWE計算を並行点検。能力争点と基礎収入の誤りを同時に潰すのが実務上最も効率的です。
なぜこの争点は厄介なのか
保険会社はしばしば「現在の就労能力がある」という短い結論で給付を調整します。しかし、その判断が仕事内容、通勤負担、痛みの波、過去の復職失敗を十分に見ていないことは珍しくありません。
病名を重く書くだけでは足りず、仕事上の制限を具体的に示す必要があります。
先に揃えるべき資料
有効なのは、結論だけの診断書ではなく、何時間働けるか、どの動作が難しいか、なぜ継続就労が難しいかを示す資料です。
一度復職しても継続できなかった場合、その経過は非常に重要な反証になります。
適切な就労の争点:保険会社の前提を分解する
法律上の適切な就労は「何か仕事ができるか」ではなく、教育・職歴、症状の持続性、通勤耐性、実際の職務要件まで含めて判断されます。
よくある問題は、理論上可能な作業を“毎日持続可能”とみなすことです。短時間の可動性を週全体へ外挿する評価には要注意です。
法的アンカー:Section 43・44・37・41・40を並行確認する
Section 43 は就労能力決定そのもの、Section 44 は内部再検討手続を扱います。まずこの2本で、保険会社の職務・収入前提を現実に引き戻せるかを確認します。
Section 37 は週次の所得補償計算、Section 41 は現在の就労能力判定、Section 40 は130週以後に現在の就労能力がない場合の給付ルールに関係します。実務では5条が同時に金額へ影響するため、並行チェックが必要です。
多段の再検討手順:内部再検討からPICへ
決定通知を受けたら、まず理由書・職務前提・収入モデルを文書で確定し、内部再検討段階で主治医の具体的機能制限と復職失敗記録を補強します。
内部再検討で是正されない場合はPICへ移行します。初期に時系列証拠を整えるほど、後段の不利前提を崩しやすくなります。
深刻化前によく起きる失敗
典型は3つです。主治医証明が抽象的、保険会社の職務仮説への反論不足、週次の所得補償とPIAWEの計算誤りを同時に直していないこと。
これらを放置すると、就労能力判断と低給付が一体で固定化し、後の修正コストが大きくなります。
よくあるWCD判断ミス(相談者の典型コメント)
「保険会社は主治専門医の制限を無視し、自社側医師の意見だけを採用した。」
「提示された適切な職務は、私にない訓練や資格を前提にしている。」
「体調が比較的良い日の能力を、毎日維持できる前提で評価された。」
「現実には得られない収入を、収入能力として計算された。」
身体機能だけではない:心理症状が就労能力を変えることがある
就労能力決定が、持上げ、立位、座位の制限だけを見ている場合、評価が狭すぎることがあります。慢性疼痛、睡眠不良、不安、抑うつ、薬の影響、再受傷への恐怖は、出勤、作業ペース、集中、信頼性、安全な職務遂行に影響します。
問題は、ある作業を一度できるかではありません。提案された仕事を継続できるかです。心理症状、痛みに伴う心理的負荷、睡眠障害が持続的な就労を妨げるなら、主治医証拠と復職記録に具体的に残す必要があります。
決定後14日でやるべき実務
まず保険会社の理由書と根拠資料(想定職務・収入計算の前提を含む)を揃え、次に主治医へ機能制限を具体化してもらい、そのうえでPIAWE(受傷前平均週収入)と週次の所得補償計算を同時に点検します。
あわせて法的しきい値を確認します。Section 37(週次の所得補償率の計算段階)、Section 41(現在の就労能力)、Section 40(130週以降に現在の就労能力がない場合の給付ルール)が正しく適用されているかを必ず検証してください。
復職を試して継続できなかった経過がある場合は、症状悪化のトリガーと継続不能の理由を時系列で残してください。実務上、この記録は抽象的反論より強い材料になります。
労災補償の基礎ガイド
NSWの労災補償総合ガイド は、週次の所得補償、治療承認、正式な紛争手続を確認するための主要な参照先です。まずこの土台を整理してから、本ページの具体的な手順を検討してください。
よくある質問
保険会社が働けると言えば、すぐ減額されるのですか。
自動的ではありません。判断根拠が十分か、機能制限が正しく反映されているか、手続が適切かを見直す余地があります。
主治医と保険会社側医師の意見が食い違う場合はどう見られますか。
誰の意見かよりも、どちらが継続的で具体的に機能制限を説明しているかが重要です。
復職を試したが続かなかった経験は役に立ちますか。
はい。復職失敗の記録は、就労能力判断に対する非常に重要な反証になります。
PIAWEの低算定も同時に疑われる場合、どちらを先に争うべきですか。
多くの案件では同時進行が実務的です。就労能力判断と給付計算は連動するため、片方だけ直しても低給付が残ることがあります。
就労能力決定を受けたら、どれくらい急いで動くべきですか。
最初の14日を実務上の緊急期間として扱うのが安全です。理由書と想定職務を入手し、主治医の機能制限記載を具体化し、週次の所得補償とPIAWE計算を同時に点検してください。遅れるほど不利な前提が固定されやすくなります。
次のステップ
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