早期に守るべき重要ポイント
- 心理的傷害から身体症状への連鎖でも治療責任は成立し得る。
- 既往の交通事故・損害賠償歴は自動的な排除理由にならない。
- 争点はラベルではなく、因果連鎖を裏づける証拠設計。
- Section 60争いは費用拡大前に手続ルートを固定することが重要。
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「既往歴があるから治療費は出ない」と言われたケースで重要な判例です。委員会は、受理済み心理的傷害から頸部症状への続発的因果経路を認め、Section 60命令を出しました。
労働者は受理済みの心理的傷害を有し、その後に頸部痛・筋緊張・姿勢関連症状・頭痛についてSection 60治療を請求しました。相手方は、過去の交通事故と既往の損害賠償が原因だとして治療責任を争いました。
委員会は本件証拠を精査し、既往歴だけで一括否定する立場を採りませんでした。
受理済み心理的傷害に続発する頸部症状を認定。
Section 60の一般的治療費命令を発令。
特定項目(460ドルのBotox)についても支払命令。
複雑性を踏まえ、費用は20% upliftを伴う裁定。
保険者は「既往歴」を理由に後続症状を切り離して主張しがちです。本判例は、証拠が整えば続発的因果連鎖として治療責任を認め得ることを示しました。
実務では、心理的傷害→機能変化→身体症状→治療必要性を一貫した形で提示することが鍵です。
相手方は既往の交通事故損害が遮断効を持つと主張しましたが、本件では、より後時点に形成された工傷由来の因果領域が認定され、主張は採用されませんでした。
つまり「151Aが常に無効」ではなく、時間軸と因果関係の立証が決定的ということです。
1) 否認理由は必ず書面で取得し日付を固定。
2) 工傷受理から症状変化までの時系列を作成。
3) 主治医に機序と機能制限を具体記載してもらう。
4) 内部レビュー/PIC移行の分岐を早期に設計。
AustLII:Jajaw v State of New South Wales (NSW Police Force) [2026] NSWPIC 166。
NSW労災補償の総合ガイド は、週次給付・治療承認・紛争エスカレーションの基本導線です。この土台を押さえた上で、本ページの診断別戦略を進めてください。
できます。続発的因果関係を証拠で示せれば、Section 60責任は成立し得ます。
必ずではありません。現在の治療必要性が工傷由来の後続連鎖に属することを明確化するのが重要です。